『日本語文法』3巻

3巻1号(2003年3月)

研究論文

ノニ,クセニ,ニモカカワラズ
衣畑 智秀
「青い目をしている」型構文の分析
佐藤 琢三
「と思っている」について―日本語母語話者と日本語学習者の使用傾向の違いから―
橋本 直幸
共同発話から見た「人称制限」,「視点」をめぐる問題
ポリー・ザトラウスキー
「のこと」とトコの文法化の方向性―標準語と方言の文法化現象の対照研究―
日高 水穂
「~サニ」構文の史的展開
青木 博史
形容詞連体修飾における文法と音声
澤田 浩子・朱 春躍・中川 正之

研究ノート

否定極性項目の節を越えた呼応
松井 晴子

書評論文

甲田直美 著 『談話・テクストの展開のメカニズム―接続表現と談話標識の認知的考察―』
浜田 麻里
宮岡伯人 著 『「語」とは何か: エスキモー語から日本語を見る』
定延 利之

3巻2号(2003年9月)

特集 文法研究の可能性―関連領域から見る文法研究―

言語心理学と文法研究の接点―学習可能性―
大津 由紀雄
「言語とジェンダー研究」から見えてくる文法の政治性
中村 桃子
共感覚表現と内省テスト―一方向性の仮説にまつわるコンテクストの問題―
山口 治彦
文法の語彙化と自然言語処理
松本 裕治
小学生はいかに文を解釈するか― 同一解釈の計算から―
森山 卓郎

研究論文

副詞「もう」の語史
加波 尚子
岩手県遠野方言のアスペクト・テンス・ムード体系
―東北諸方言における動詞述語の体系変化に注目して―
高田 祥司
いわゆる文副詞に関する一考察
名嶋 義直
様態の「そうだ」の否定形の選択傾向
野田 春美
引用文の性質から見た発話「~ッテ。」について
岩男 考哲
現代語・古代語の指示副詞をめぐって
岡崎 友子
引用節に現れる視点要素とスタイル要素の考察
渡辺 伸治

書評論文

渡辺 実 著 『国語意味論』
安達 太郎
伊藤たかね 編 『文法理論:レキシコンと統語』
籾山 洋介