第24回大会

日本語文法学会第24回大会

会長 前田 直子
大会委員長 宮地 朝子
開催校責任者 高梨 信乃
日時 2023年12月2日(土)・3日(日)
会場 関西大学 千里山キャンパス

2023年12月2日(土) 午後 (第3学舎1号館・4号館)

13:30-17:40 【研究発表】
■A会場
(1号館A201)
司会:窪田悠介 (国立国語研究所)
13:30-14:10 【招待】田村早苗 (北星学園大学)
 コミットメントの形成とモダリティの意味論的分析
14:20-15:00 坂本瑞生 (東北大学大学院生)
 叙述類型を特徴づけるものの再検討―イベント項と外心構造による交差分類―
15:10-15:50 藏藤健雄 (立命館大学)
 焦点化単数主語をともなう複数性動詞について
司会:江口正 (福岡大学)
16:10-16:50 河本健汰 (東京大学大学院生)・西畑宏紀 (大阪大学大学院生)
 南の階層構造に基づくモの周辺的用法の考察を再考する
17:00-17:40 近藤幸知 (九州大学大学院生)
 とりたて助詞モの意味の記述と新しい統語構造の提案
■B会場
(1号館A301)
司会:川瀬卓 (白百合女子大学)
13:30-14:10 赤尾莉央 (南山大学大学院生)
 接続助詞ノニの情意的意味についての史的考察―特にその定着段階について―
14:20-15:00 【招待】田中草大 (京都大学)
 変体漢文における助動詞シム(令)の意味と機能
15:10-15:50 遠藤小春 (関西大学大学院生)
 副詞「ずっと」の歴史的変遷―関連語との関わりから―
司会:林淳子 (慶應義塾大学)
16:10-16:50 末吉勇貴 (関西大学大学院生)
 中古・中世前期における連体節のテンス・アスペクト形式と事態の順序の関係
17:00-17:40 鴨井修平 (日本学術振興会特別研究員-PD)
 日本語諸方言の持続形式における待遇化の動機
■C会場
(4号館D302)
司会:丸山岳彦 (専修大学)
13:30-14:10 中山健一 (茨城キリスト教大学)
 新しい文法形式「まである」の意味と構文的特徴
14:20-15:00 米村雪乃 (東京外国語大学大学院生)
 「動詞+シカナイ」の意味・用法について
15:10-15:50 榎原実香 (東京工業大学)
 「不定語+デモ+ガ」はいつ使用されるか―叙述の型に着目して―
司会:平子達也 (南山大学)
16:10-16:50 【招待】中川奈津子 (国立国語研究所)
 日琉諸語における主題標識の類型と格標識
17:00-17:40 呉暁艶 (東北大学大学院生)
 一発話内修復の分類―『日本語話し言葉コーパス』を例に―
■D会場
(4号館D401)
司会:志波彩子 (名古屋大学)
13:30-14:10 道法愛 (広島大学大学院生)
 シナイの「未完了」における話し手の“想定”―否定形式からみるスルの特性―
14:20-15:00 前田ゆかり (専修大学大学院研究生)
 動詞のル形とタ形で修飾される「ところ」の内容語的用法について
15:10-15:50 角出凱紀 (京都大学大学院生)
 比喩を含む動詞由来複合語の位置付け
司会:永澤済 (上智大学)
16:10-16:50 孫之依 (関西学院大学大学院生)
 連体助詞「の」の過剰使用と脱落に関する一考察―固有名詞を中心に―
17:00-17:40 中西久実子 (京都外国語大学)
 日本語学習者による主題の「は」の不使用の実態とその使用意識
―なぜ日本語学習者は主題を過度に省略するのか―

2023年12月2日(土) 18:00-20:00【懇親会】(関西大学レストランチルコロ)

2023年12月3日(日) 午前 (第3学舎1号館・4号館)

9:40-11:40 【パネルセッション】
■A会場
(1号館A201)
(大会委員会企画) ノダ文研究の現在地―ノダの時空間変異から見た研究の展開―
司会 林淳子 (慶應義塾大学)
発表1 幸松英恵 (東京外国語大学)
 ノダとノサ―「ノダ文」の用法の時間的変異―
発表2 林淳子 (慶應義塾大学)
 ノとノデスカの成立―「ノダ文」の疑問文型の時間的変異―
発表3 野間純平 (島根大学)
 ノのない方言の「ノダ文」―「ノダ文」の空間的変異―
■B会場
(1号館A202)
(一般) 作文の表現力と発達―資源構築から分析と評価へ―
司会 宮城信 (富山大学)
発表1 今田水穂 (筑波大学)
 作文コーパスの用途と設計について
発表2 清水由貴子 (聖心女子大学)
 児童・生徒の作文に見られる誤用
発表3 田中弥生 (国立国語研究所)
 児童の作文における表現の脱文脈化観点による可視化
発表4 砂川有里子 (筑波大学名誉教授)
 機能語的な副詞の調査―母語話者児童生徒と第二言語学習者の比較―
■C会場
(1号館A301)
(一般) 一語から始める文法研究―さまざまな手法を用いて―
司会 建石始 (神戸女学院大学)
発表1 建石始 (神戸女学院大学)
 「全く」から始める文法研究―コーパスを用いた出現位置に関する研究―
発表2 許燕 (名古屋大学大学院生)
 「一応」から始める文法研究―出現形から意味・用法へ―
発表3 朴秀娟 (神戸大学)
 「なかなか」から始める文法研究―コンテクストに着目した意味・用法の分析―
発表4 帖佐幸樹 (東亜大学)
 「用」から始める文法研究―日本語母語話者の文予測調査の結果を用いて―
■D会場
(4号館D302)
(一般) コーパスによって近現代140年の日本語文法の変化を探る
―『日本語歴史コーパス』と『昭和・平成書き言葉コーパス』を用いて―
司会 田中牧郎 (明治大学)
発表1 田中牧郎 (明治大学)
 『日本語歴史コーパス』『昭和・平成書き言葉コーパス』の特徴を生かした近現代語の史的研究について
発表2 近藤明日子 (東京大学)
 近現代の口語体書き言葉における逆接の接続詞の通時的変化
―『日本語歴史コーパス』と『昭和・平成書き言葉コーパス』を用いた分析―
発表3 小木曽智信 (国立国語研究所)
 『日本語歴史コーパス』と『昭和・平成書き言葉コーパス』に見る可能表現形式の変遷
発表4 永澤済 (上智大学)
 『日本語歴史コーパス』と『昭和・平成書き言葉コーパス』から見る「取り返す/取り戻す」の類義関係の変遷
11:40-12:50 昼食休憩

2023年12月3日(日)午後 (第3学舎4号館ソシオAV大ホール)

12:50-13:15 【会員総会】
13:15-13:35 【大会式典】
13:40-17:00 【シンポジウム】
日本語文法学会第24回大会シンポジウム (言語学系学会連合共催,一般公開)
意味論研究の新地平
企画趣旨 意味に関する研究は,大きく分けて,用法基盤的な言語観と親和性が高い認知言語学と,記号処理的なアプローチをとる形式意味論の流れとがある。言語学の隣接分野の一つである自然言語処理の研究の発展により,この二つの研究の流れはいずれも新しい局面を迎えている。本シンポジウムでは,このような潮流の最先端の研究を紹介し,意味の研究の,日本語文法 (そして,より広く言語学)の中での位置づけを考え直し,隣接分野との接点がどこにあるかを整理し直すきっかけとしたい。
講師1 大谷直輝 (東京外国語大学)
 用法基盤モデルが想定する言語知識のありようについて考える
講師2 峯島宏次 (慶應義塾大学)
 言葉の意味をどのように説明するか―形式意味論と分布意味論を比較する観点から―
コメンテータ 三宅知宏 (大阪大学)
コーディネータ・司会 窪田悠介 (国立国語研究所)