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日本語文法学会設立趣旨

 日本語文法学会は,日本語の文法研究を核に据えた学会である。日本語を核に据えながら,他の言語の研究者との対話を計り,文法を中心にしながら,他領域の研究者とも協同して,日本語文法研究の進展を目指す集まりである。そして,そのことによって,他の言語の研究にも,他領域の研究にも益する知見を提出できればと期待している。

 日本語の文法研究は,日本語の文法現象に沈潜することが不可欠である。しかし,もはや,日本語文法の世界にだけ留まり,旧来の研究方法を守っていればよい,という時代ではない。各個別言語学や他領域で開発・提唱された理論や成果に目配りしながら,互いに学び合うことが必要である。本学会は,日本語の文法研究を主要な研究テーマとする研究者と,他の領域にありながら日本語文法に興味を持つ研究者との橋渡しを計るものとしたい。

 文法現象そのものの掘り起こし,文法現象への新しいそして体系的な解釈が提出されていかなければ,日本語の文法研究の進展は望めない。そのために,実証的な研究と理論的な研究の双方を大切にしたい。実証的な研究は理論を根拠づけ,理論は実証的な研究の質を高め,その有用性を広げる。理論に傾いた研究と実証に重きを置く研究に梯子を掛けたい。

 研究の進展のためには,多数の優れた研究者の出現が必要である。研究者が育ち,研究の質を高めていく場とするためには,定期的に研究発表会を開催し,学術雑誌を刊行することによって,研究に継続性をもたせ,発表の場を提供していくことが必要となる。そのため,単なる研究会ではなく,学会として設立することを目指す。また,現在の日本語文法研究は,研究,研究者の質量ともに,学会を成立させるだけの基盤が整っていると考える。関連する他学会と補完的な役割を果たしながら,言語研究に寄与していきたい。

 研究者の育成を計り,日本語文法研究の進展に寄与するために,濃密な議論を交換しうる集まりに,本学会をしたい。真摯な議論の濃密な交換を目指すがゆえに,肩を張らず,気楽に何でも言い合える集まりにしたい。お互いを高め合い伸ばし合う集まりに,本学会をしたい。

発起人

代表: 仁田義雄 (大阪外国語大学)
影山太郎 (関西学院大学)
斎藤倫明 (東北大学)
鈴木 泰 (お茶の水女子大学)
砂川有里子 (筑波大学)
田窪行則 (京都大学)
益岡隆志 (神戸市外国語大学)
村木新次郎 (同志社女子大学)
山梨正明 (京都大学)

 

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