本発表では,これまでの「ヨ」の研究,特に情報・認識論の観点に立つ研究では説明困難な「ヨ」の使用 (独話場面に用いられる「ヨ」や聞き手にとって自明な情報に付加される「ヨ」等) に特に注目し,そのような場面で用いられる「ヨ」がどのような機能を持ち使用されるのか考察を行った。考察の結果次に示すとおり「ヨ」は,1) 述べ立ての文だけでなく,働きかけや問いかけといった文タイプに後接し対話場面にのみ現れる「言述,命じ,尋ねといった発話の力を話し手が聞き手に強調する」機能。2) 対話場面だけでなく独話場面にも現れ「〜と思う」と共起できる「当該の発話が発話に対する話し手の心的態度 (遺憾・不快等) を有していることを述べる」 (心的態度の顕在化) 機能。3) 「当該の発話が字義通りの意味とは異なる内容 (言外の意味) を有していることを述べる」機能。少なくとも以上の三つの機能を有していることが明らかとなった。